いわき気まぐれ料理ブログ
福島県いわき市の海の幸、山の幸と、それを使った料理、大久の海竜温泉プロジェクトを紹介していきます。
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みどりの酒場にて/ランボー
  夕方5時、みどりの酒場にて
             アルチュール・ランボー

一週間前から、ぼくの靴は砂利道で、
ボロボロさ。シャルルロワにたどり着いたよ。
―― みどりの酒場で、バタ付きパンと、
ちょっと冷たい生ハムを注文したんだ。

ご機嫌で、みどり色のテーブルの下に
脚を伸ばして、壁掛けの素朴な絵柄を
見つめてた。―― 素敵なことに、
目のパッチリした巨乳っ娘が、

―― この娘は、キスされても平気さ! ――
にこにこと、大きな絵皿で持って来た、
バタ付きパンと生暖かいハムを、

ニンニクひとかけで香りを付けた
生ハムさ、―― そして、特大ジョッキに注いでくれた
夕日が泡を金色に染めているビールを。

    1870年10月

 フランスの詩人、アルチュール・ランボーの初期詩編、後期韻文詩編には、時おり食べ物が出てきます。とくに有名なこの詩には、美味しそうな生ハムと美味しそうな女の子が出てきます。
 この詩の舞台は、ランボーの生地、アルデンヌ県シャルルヴィルに近い、ベルギーのシャルルロワです。ベルギーは、今でも野菜・果物の産地として有名です。フランス料理に欠かせないベルギー産のエシャロツトは、タマネギを小さくすらっとさせた形です。東京麻布のNATIONALでいつも販売されていました。いわきでは、まだ見かけません。業務用食材としては販売されているのかも知れませんが。小ぶりでちょっとねっとりまったりした味のサラダ菜、マーシュもランボーの詩に出てきます。芽キャベツは、chou de Bruxelles、英語でもBrussels sproutです。そういえば、花キャベツという言葉は消えましたね(いつの時代のことじゃぁ)。ビール、ジャムの産地としても有名です。
 この詩で、ちょっと分からないところがあります。ちょっと冷たいは、moitie froid です。moitie は半分という意味です。直訳すれば、半分冷たくした腿部の生ハムです。形容詞 froid が単数ですので、ビールまではかかっていません。冷蔵庫など無かったときですから、冷たくすることは今のようにはできないと思うのですが…。温めていないということなのでしょうか。ランボーはこの moitie という言葉が気に入ったようで、ヴァリエーションにあたる詩「いたずらっ娘」にも使用しています。
 ところが、生ハムは、ニンニクで香りを付けて、温めて、しかも大きな絵皿(彩色された皿)乗って出てきます。これが、当時ベルギーでの一般的な食べ方だったのかどうなのかは、ちょっと分かりません。どなたか、ご存知の方がいらっしゃれば教えていただけるとありがたいです。いずれにせよ、生ハムは女性の肉体への暗示も含まれてこの詩に描かれています。それが、可愛いウェイストレスからのメッセージだったのか、ランボーの夢想だったのかは、知る由もありませんが。でも、このニュアンスの書き分け、詩の動的展開は、ランボーの特質だと思いますし、彼自身の新しい詩への意気込みと自負も既に感じられます。
 ニンニクの香り付けは、ガーリックトーストとかでなくても、使われます。例えば、オーブン皿にニンニクの切り口をこすり付けてから調理すれば、ほのかな香りが付いて食欲をそそります。
(詩の翻訳:2007年6月、門司邦雄)
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テーマ:料理 - ジャンル:趣味・実用

コメント
この記事へのコメント
ませガキなアルチュール
まぁ、なんてミーハーモダン!
まぁ、なんてコピーライター!
まぁ、なんて妄想!?

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あうっ…すいません、ご主人さまっ!
でもぉ…、生暖かい方がっ……
うぃんくぅ、むぎゅぅ~…
以上、妄想でした。v-8
2007/06/16(土) 02:14:35 | URL | ichico #6Db.fPTM[ 編集]
冷た過ぎない方が…
 温サラダ類は、なかなか普及しませんね。シュークルート(ザワークラウト)は、本来はベーコンとか入れて温めて食事として食べるものだそうですが、市販のビン詰めは酢の匂いが温めると強くなってしまうためか、冷たい付け合せになっています。ハンバーグなどに挟むと、温かくなって美味しいです。こちらスタイルは、なんとなく知らずに普及していますね。
 暖房が良くなって、冬でも台所も充分暖かく、さらに暖冬、温暖化で暖かく、地球的に暖かくなっていますから、冷たい食べ物がより好まれるような…。でも、高温多湿の夏のためか、日本人は冷たい食べ物が好きなようです。
 かって、日本で活躍している中国人の歌手、実業家を取材しましたが、彼らが共通して言ったことは、冷たい食事… 信じられない、具の無い麺、信じられないでした。でも、日本で作られた「冷やし中華」が中国に逆輸入されたように、これからは、冷たい食べ物も普及していくでしょう。あ、今朝のテレビでは、薬味の無い流しそうめんを食べるシーンが出ていました。文字どおり素麺ですね。これは、好みの問題でしかありませんが。
 日本で仕事をしているフランス人に、「お弁当」ってなんて言うのか聞いてみたら「冷たい食事 repas froid 」でした。でも、仏和にこれは無くて、「籠の食事 panier-repas 」でした。「箱の食事 boite-repas 」はあるのでしょうか、聞き忘れました。でも、これだと「缶詰めの食事」の意味になってしまうでしょう。そのうち、寿司 sushi 同様、お弁当も、obento になったりして…。
 で、熱い物はより熱く、冷たい物はより冷たく、という食事スタイル、最近、我が家的には無くなりつつあります。ichicoがどちらも苦手なことからですが、私もあまり熱く、冷たくない方が健康的と思うようになりました。サラダも室温で、冷たくないです。冬は温サラダもつくります。
2007/06/16(土) 10:11:04 | URL | Kunio #CHbLV.HQ[ 編集]
キティちゃん旋風おべんと・日本ママしゅごい!
おニューヨークでは、既に「obento」使われてるはずです。
お上海とかも、もちろん?あるかもですね。
おフランスでも、もうあるか?、あるいは、そろそろっと来るんじゃないでしょうか。

Flickr Photos 海外では、日本ママ発の「キティちゃんお弁当」画像をよく見ますので、けっこうあちゃらでも、はまっちゃう人は、やっぱりはまっちゃってるんじゃないでしょうかねぇ。
あぁ、食後の眠気が…。e-445
2007/06/16(土) 15:33:33 | URL | ichico #6Db.fPTM[ 編集]
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